意外に多い!?ダメな上司事例①「リーダーのび太」

しものび太が上司だったら

99%の人が「え、困る!」と感じるのではないだろうか。

仕事怠けそう
責任のかけらもない
なにも生まれないただの優しさ
ドラえもんに頼るな、いやむしろ頼ろう

などなど
マネジメントできるイメージが湧かないのだ。

でも、“リーダーのび太”は
程度は違えど、けっこう存在する。

「A社の担当は引き続き佐藤君で」といったように
安直な判断したことがあれば危険信号が灯る。

特に問題はない。そのままで。
という思考停止判断。

良い上司とダメな上司を分ける1つとして
「理由」を伝えられているか
というのがある。

TO DOを伝えるだけではだめ
TO DO+HOWでは手取り足取りになって
部下は伸びない(指示待ちになる)

REASON(理由)を伝えることによって
部下は自分なりの考えを持ち自律していく。

マネジメントできている人は
深い思考ができているし
1つ1つに意味づけをしている。

全部に意味づけすべきとは言わないが
浅い考え、浅い判断を積み重ねていくと
立派な“リーダーのび太”の仲間入りだ。

ネジメントに意志はあるか

もう1つ
マネジメントが上手い人は“意志”を示す。

マネジメントの権威
ピーター・ドラッカーが残した
事業運営に大切な5つの質問

  1. 我々の使命は何か
  2. 我々の顧客は誰か
  3. 顧客の価値は何か
  4. 我々の成果は何か
  5. 我々の計画は何か

これは会社や事業という
大きい単位のものだけではない。

グループ単位に噛み砕いて
語ることはできているだろうか?

売上目標をひたすらに追いかける
PV/CVRの向上をひたすらに追いかける
採用目標数到達をひたすらに追いかける

そういうマネジメントをしていると
社員は組織の歯車、駒と化し
仕事をする意味を見失ってしまう。

5つの問いを例えにする“意志”を
示していなければ
こんにゃくのように意志が弱い
のび太となんら変わらないのだ。

ではどうしたらリーダーのび太から
脱することができるのか
1つ事例を紹介する。

2015年ラグビーのある試合に
世界中が注目し、熱狂した。

どんでん返しが少ないと言われるラグビーで
弱小と思われた日本が、
優勝候補の南アフリカを破った試合だ。

連日テレビで快挙を報道していたこともあり
記憶に残っている人も多いだろう。

ぜ日本は南アフリカに勝てたのか?


勝てた理由の1つに
エディ・ジョーンズのマネジメントが挙げられる。

マネジメントの基本を忠実に
そして極めてシンプルに実行しているのだ。

まとめると、下記のようになる(推察含む)

ミッション 日本ラグビーの歴史を変える
ビジョン RWCでベスト8
戦略 日本の強みである俊敏性や持続力を活かす
短期目標 強豪の南アフリカに勝つ
行動指針 低く、速く、激しく
施策 ラインアウト、スクラム、タックルを中心とした練習

 

これを見て、多くの人は思うだろう。

「また、ミッション・ビジョンか」
「意味あるの?」
「だいたい作って形骸化するやつ」

ミッション・ビジョンを作って
組織が良い方向に生まれ変わっていく
そんな成功体験をほとんどの人が経験していないからだ。

理由は明確だ。

上述の通り、グループ単位で
ミッション・ビジョンを噛み砕き
自分ごとに噛み砕く動きを
マネジメント陣がしていないために

高邁に掲げられた経営理念と
社員1人1人の仕事がリンクしないのだ。

エディ・ジョーンズをはじめ、
スポーツ界でマネジメント好事例が多く出るのは
組織規模が小さく理念が自分ごと化しやすい点もあるが

エディ・ジョーンズの行動は
とても勉強になることが多い。

選手みんながワクワクできるメッセージで
シンプルでわかりやすい設計というのもあるが
何より伝え方

1人1人に期待や役割を伝え、
そしてそのメッセージはブレることなく
理念に基づいて語られているという点だ。

会社の理念があり、それを噛み砕いたグループの理念がある
だから常にマネージャ―の言葉は一貫しているし
メンバーの仕事に繋がっているから納得できる。
意志がある。

見方を変えれば、噛み砕いた理念は
あなたのマネジメントを助けるのだ。

そう考えると、笑い話としての例だった
“リーダーのび太”は

多くのマネージャ―に
当てはまってしまう例と言える。